連邦制 2014 5 25

書名 中国崩壊前夜
著者 長谷川 慶太郎  東洋経済新報社

 未来を鳥瞰することが得意である長谷川氏は、
中国崩壊後の未来を見通して、
「連邦制の国家が、中国には、ふさわしい」と書いています。
 確かに、中国人と言っても、
出身地を聞かないと正確な理解ができない場合があります。
「中国人を知るには、まず出身地を知る必要がある」と聞いたことがあります。
 広大な国土が広がる中国では、
出身地によって、価値観や生活習慣が異なります。
 北京料理、上海料理、広東料理、四川料理。
いや、料理以上に、
出身地によって、価値観や生活習慣が異なることを、
私も感じています。
 そういう中国は、国家としての形態は、
連邦制国家が最も適切であると言えるでしょう。
 もちろん、そういう状態であっても、
独裁者が、強権によって、中央集権国家として統制することも可能でしょうが、
そういうシステムは、19世紀のシステムであり、
あるいは、発展途上国のシステムでもあります。
 さて、この本には、
最近、日本でも大きなニュースとして取り上げられる、
新疆ウイグル自治区のことが書いてあります。
(以下は、引用です)
 ウイグル族には、土葬の習慣がある。
新疆ウイグルでは、何百年、何千年と続く土葬の墓地が広がっている。
 それを地方政府が強権的に接収して開発し、
高層住宅を建てようとする動きがあって、
これに反発したウイグル人たちによる激しい反発と抵抗が起こっている。
 古くからある墓地は、広大で、立地条件がよい。
そのため開発には最適で、
掘り起こされ、ミイラ化した死体は、火葬にされ、
強制的に郊外の別の場所に埋め直されている。
 これは、ウイグルの伝統や文化を完全に軽んじるもので、
暴動に発展するのも、当然だろう。
(引用、以上)
 これでは、暴動は、いつになっても収まらないでしょう。
ちなみに、ウイグル族は、イスラム教徒が多いと思います。
イスラム教では、火葬は禁忌で、土葬しなければなりません。





















































































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